物上代位性とは
目的物が売却、賃貸、滅失などによって、「代金」「賃料」「保険金」などに価値を換えた場合、その価値に対しても担保物権の効力が及ぶ性質を言います。
例えば、AがBに100万円を貸したとします。
100万円
A――――→B
貸金債権
このことで、Aは「Bに対する貸金債権」を有します。
ここで、Aとしては、100万円が返ってこないと困るため、B所有の建物に抵当権を設定してもらいました。
A――――→B
\抵当権
B所有建物
その後、B所有の建物が落雷で火事になり滅失してしまった。
この建物には火災保険がかけられており、保険金がおりる予定です。
そんな時、抵当権は物上代位性があるため、建物が価値を換えた「保険金」から優先弁済を得られます。
この物上代位を行使するためには、保険金が払い渡される前に差押える必要があります。