(このページは、改正民法に対応しています)
消滅時効とは、一定期間、権利を行使しないと、その権利が消滅する制度です。
この消滅時効における宅建試験対策は、「消滅時効の起算点・時効期間」、「確定判決後の消滅時効」の2つです。
消滅時効の時効期間
消滅時効の起算点と時効期間は以下の2つがあります。
下表の上段を「主観的起算点」と言い、下段を「主観的起算点」と言います。
起算点 | 時効期間 |
---|---|
債権者が権利を行使できることを知ったときから | 5年 |
債権者が権利を行使できるときから | 10年 |
消滅時効の起算点の詳細
上記の表の上段の通り、消滅時効は権利を行使できるようになった時から時効期間が開始します。
不確定期限のある債権の場合、例えば、「私が30歳になったら、10万円もらえる」という権利の場合、私が30歳になった時点から消滅時効が開始します。
約束の仕方 | 消滅時効が開始する時期 |
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確定期限のある債権 | 期限が到来した時 |
不確定期限のある債権 | 期限が到来した時 |
期限の定めのない債権 | 債権が成立した時 |
停止条件付債権 | 条件が成就した時 |
不法行為に基づく損害賠償債権 | 損害および加害者を知った時 |
ここで重要なのは、人の生命身体の侵害を伴わない不法行為に基づく損害賠償債権は、「損害および加害者を知った時から3年」、「不法行為の時から20年」で時効消滅します。
一方、人の生命身体の侵害を伴わない不法行為に基づく損害賠償債権は、「損害および加害者を知った時から5年」、「不法行為の時から20年」で時効消滅します。
この点は覚えておきましょう。
ちなみに、所有権は消滅時効にはかかりません。
この内容は、宅建試験でも出題されるので、必ず覚えてください!
確定判決後の消滅時効
確定判決等によって時効が更新された場合、主観的起算点・客観的起算点の区別は抜きにして、一律に時効期間が10年になります